織り

まいにち

今日の空。

このところ、織り続けている。あたりまえのことなんだけど。。。
ずいぶん長い間、織りに集中できなかった。大げさに言えば、何かをもとめて、迷う日々とでもいうのでしょうか。

たまたまなんだけど、石内都さんの「ひろしま」という作品展がカナダのバンクーバーで開催され、それを追って一年間ほど、日本で生まれ育ったアメリカ人のドキュメンタリー監督が撮った映像が放映された。が、それを観たわけではなく、次の日、石内都、ドキュメンタリー監督リンダホークランド、田口ランディの対談を観たのです。惹き付けられるものがありました。

2005年のベネチアビエンナーレで石内都の作品を初めて観ました。お母さんの下着など。。下着から伝わる存在感があって、衝撃的でした。今でもその衝撃的な感覚を覚えてます。

早速、石内都の『ひろしま』という写真集と田口ランディという作家の本を買い求めました。

『ひろしま』はその日、戦争のさなかでも目一杯のオシャレをして出かけた人たちが着ていた服などが美しく撮られてます。
その服からその人の存在が伝わってくるのです。一瞬で消えてしまった人。。。他人事ではない現実。無情感。

田口ランディは自らの疑問に対して詳細に調査しながら切り込んでいく姿勢がいいのです。
彼女の対談本の中で目を引いたのが板橋興宗というお坊さんでした。
私が次に手にしたのは板橋興宗和尚の著書、いくつかでした。
救われるということがあるとすれば、私はこの方に救われました。

織ることが苦痛ではなくなりました。今までは苦痛でした。
それはよけいなことを考えるから、自分で苦痛を生んでいたのです。
織ることができるのだから、それは嬉しいことです。だから何もよけいなことは考えず、織れば良い!

ということで織りだすと、あらあら怠けていたおつりが一杯あるじゃない。。。
こうした方が良いとか、今度はこうしようとか、いろいろ面白くなってます。

ある方から精神科のクリニックの壁にかける織物がほしいと言われて、それならばと植物染料で染めた糸を使って可愛い作品を作ってみました。優しい色あいが患者さんを和ませられたら良いです。この下の写真です。(もっと柔らかい色調なんですが。。写真が。。)もう一枚との二枚組です。これらは私の手元を離れました。

今も織は進行中です。

西日本は雨ですね〜。こちらは風が強いですが雨は降らず。。。でも空は不安定です。
今の空!

毎日、進めていく

このところの小さな綴れ織り、少し気持ちダーク気味で織ってしまう。冬を意識しているせいもあるけど、その時の気持ちが色選びに影響してしまう。白と青と濃いグリーンと灰色と茶色が軸になる。それだけだと単調だったり寂しくなるので基調の色にできるだけ赤や黄色を入れるのだが。。。

そのために全体に締まりがなくなる。うーん!難しい。
気のままに織るのがマズイのか。

やはり気ままでも骨格は変えてはいけない。
と反省しながら、一つ一つ、作り上げていくしかないのだが。

さてさて次の作品に入るかな!

どんな人かなあ?

昨晩、電話が「先日の機の件で。。。」と。Oさんから。

w(私)「どんな方ですか」

O「20代の後半で週に一回、O大学に教えに行ってます」

w「やる気の方みたいね。良いですよ!」

私の持っている竪機の行き先が決まりました。大きめの綴れを織るために購入した機ですが、そろそろ大きな作品を織る体力がなくなったのと、私がこれから織ろうと思っている織りでは竪機が活躍することはないと判断した日から、Oさんに機が欲しい人を探してもらってました。

これも捨てる作業の一つです。こうして私の手を離れて、やる気の人の手に渡る。嬉しいです。

この機でどんな作品が生まれるのかと思うとわくわくします。

川島テキスタイルスクールで

新幹線に乗っています。京都〜浜松
川島テキスタイルスクールに行って、英語で書いてあって織り方が解らない技法を教えてもらうつもりでした。

どうしたことか?お尻の筋肉痛で立ちあがることもままならなくなってしまったのです。身体が資本なので諦めて帰ることにしました。

このところ、どうも身体と気持ちがチグハグしていて上手くバランス取れない。
病後の立ち上がりを焦っているのかもしれない。10月は充分、休養しようと決めた。

川島テキスタイルスクールは大学の三年目にちょっと立ち止まって、デザインのことなどを勉強しようと当時「ウイークエンドスクール」という講座を受けることにしたのが最初の受講でした。

講師の石崎朝子先生、故磯邉晴美先生に初めてお会いし、そのテキスタイルに対する真摯な姿勢に感動したことを思い出します。この時の内容は☆デザインの発想☆色彩☆組織素材☆インテリア・服飾でした。

最初が「デザインの発想」でした。大学で作品を作る=何かを表現するということの難しさで悩んでいた時期でした。行き詰まって川島テキスタイルに行ったとも言えるのですが。。。ドローイングから入って、描いたものを切り取る。新鮮でした。その他の講義内容も楽しく、風景をスケッチすることに抵抗がなくなりました。

それ以来、時々、川島テキスタイルスクールに通うようになりました。染色は堀勝先生に、綴れは中崎明美先生に指導していただきました。今も時々、教えていただいてます。石崎先生は退職され、磯邉先生は亡くなられてしまいました。寂しくなりましたが。

病院の待合室で

少し前のこと、三ヶ月に一度の内科受診。
三ヶ月も前の予約で、その後、家族旅行を組んだ時はすっかり忘れてました。旅行中の予約だった。あらら、薬が足りなくなるかもで予約なしの受診となりました。

予約なしは予約の間に入れられるので待つこと3時間弱でした。
待たされるのを承知なので、小さな綴れをしたり、ネットを覗いたりして、ついでに昼食も食堂で済ませて。。。

綴れを織っていると「何をしてるのですか?」と声がかかりました。
「綴れをいう織物なんです。今は織り方をいろいろ試してしているところです」と私。
「うちの母も機織りしていたんですよ。けど、火事で燃えてしまって。いいですね〜。織り!」と
「そうなんですか?。。。」と話してるうちに、
「教えていただけるのですか?私、仕事で洋裁のお店していたんです。病気になってしまってやめたのです。でもこういう手軽にできるのだったら、やれるかも。電話番号教えてください。」と言われました。手仕事が好きな人なんだろうなって。

「いいですよ!もしも、本当にその気になったら、どうぞ!」って。

今朝、電話が鳴って「あの〜、遠州病院で織りのこと…」
「はい。覚えてますよ」
「教えていただけるか?」
「はい。基本的にはOKです」
ということになりました。久しぶりに教えることになりました。

 

作品の写真は

自分の作品を写真で撮って保存しておくことは大事なことだと思ってます。
時間が経つと何を織ったか忘れてしまいます。

時系列で作品傾向が変わっていくのを辿るのも私にとっては面白いです。
自分らしさって何だろうと…ふと思う時にも。
傾向があるのか?と思ったり、独りよがりかとも。
こんな織りはもうできないなって思うこともあります。

最初の頃の気持ちと今の気持ちの変化を感じることもあって、自分のために写真で残しています。渡してしまって手元に残っていない着尺とか服地とか写真に撮っておけば良かったと思います。使っていただいているのは嬉しいのですが。。

表紙、森の展覧会などの写真は写真家の宮崎学さんに撮っていただきました。

森の展覧会

今日は駒ヶ根でした。宮崎学さんに作品の写真を撮ってもらうために行ってきました。やや雨模様になりそうな日でした。大丈夫かなって思いながら、浜松から東名、東海環状自動車道、中央自動車道を走って三時間、かかりました。

うーん!やはり雨が。。。

近くのイタリア料理の店オズで石焼釜で焼く美味しいピザをいただきました。思い出すとまた食べたいです!!オズのご主人、雨が降るようだったら、店で撮影しても良いと言ってくださったようです。

雨がパラパラする中、駒ヶ池に向かいました。多少、雨が降っていても、樹々が遮ってくれそうなので撮影開始。樹々と風景の微妙な空間と色合いの中にあって、作品が実物以上によく見えます。

そのうち雨がやんで晴れ間が覗く。光が射し、少し濡れた樹々の緑が美しい。いくつかの額に入った作品をあちこちに置くとまるで森の展覧会になった。

宮崎さんが撮ると自然の中で息づく布たち、今日は彼らの晴れの日だ!!

半日を費やして、撮っていただきました。貴重な時間をありがとうございました。