薔薇の話

 ある日、花屋の前を通った。そう言えば薔薇の花を飾りたいと思っていたことを思い出して花屋に入る。母の日の準備で忙しく働いている花屋さんでしたが。「薔薇の花をください」と言うと、「薔薇ですね」といくつかの薔薇の花を指して「どれにしますか?」と聞かれたので「香りの良い花がいいです。」と応えた。

 ところがガラスケースの薔薇の匂いを嗅ぎながらの「香りのあるのはないですね」と言うのです。確かにどの花も匂いはない。仕方がないので、それでもいくつか買って帰りました。

 花を生けながら、あれ!と思ったのです。薔薇=棘、という、あの茎を持った時の痛みが全くなかったのです。そういえば棘はどうなの?と茎を見て、どこにあったっけと探すのだけど…どの花にも棘がなかったのです。なんとなく気抜けしてしまいました。

 せめて香りは残してほしかった!!

香りがある薔薇を求めたい!

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