Monthly Archives: 11月 2012

今朝、妙な夢を見た。夢の中では自分の家だった。けど起きて思い出すと知らない場所だった。夢って不思議なものだけど。。。登場する人も知らない人だったり、知っていても全く夢の場につながらない人だったりする。

今朝の夢もそうだった。この10年に会った人とうんと昔からの人、全く知らない同士なのに夢の中ではお互いに知り合ってるように話をしている。

なにかな?私の深層心理のところが見えているのか?不安を感じてしまった。

つい最近、父の姉、伯母が他界した。それを知らなかった。ごくごく身内で見送ったらしい。伯母は私が子どもの頃から50年、父が亡くなった後も母と一緒に暮らしていた。我が家では母が父親役で伯母が母親役だった。ことある毎にまるで母のようにいろいろしてくれた。おふくろの味も伯母だった。子育てで大変な時期にも助けてくれた。

ちょうど今の私の年代だったのかなあ。伯母は隣に、母は後ろに。

伯母の料理はとても美味しかった。83才だったかな、もう料理を作るのはやめたい、母も仕事をやめると言い出して、それぞれが違う場所に移ってしまった。母も伯母も実の姉妹ではないけど、50年一緒に暮らすと最も近しい間柄になっていた。で、私の家にふたり一緒にやってきて長く逗留していた日々もあった。

ある年、伯母は足がむくんだ状態でやってきた。以来、心臓が悪くなり、我が家にも来れなくなり、なかなか会えなくなってしまった。母も伯母も90才を過ぎていた。ふたりは会えない時には電話で話していたがどちらも耳が遠くなって電話でも話すことができなくなり。。。そして、ふたりとも、車椅子の生活になってしまった。

伯母が亡くなったことを母に話すと、一瞬、驚きの表情をした。けど、そんなに悲しいようでもなく、受け入れている。同じ墓に入るつもりなのでまたそこで話をするらしい!母も生死の狭間を行ったり来たりして、今は元気だがいつどうなるか、わからない。だから受け止め方があっさりなんだ。。と書いていたら、弟からメールが入って、昨日、母が低血圧でお風呂で意識を失ったらしい。今は元気だとか。

伯母にはいつでも会えると思っていた。けどついつい後回しにしてしまった。見送れないと大きな悲しみは襲ってこないけど、じわりじわりと思い出す。その度に別れの寂しさを感じる。

夢には伯母は出てこなかったけど、なぜか夢から覚めた時に思い出す。

幸せ感

歩くには無理だと曲がりくねった細い坂道をタクシーで宿に着いた時、辺りは真っ暗になっていた。美味しいとはとても言えない夕食をすませ、大浴場には行かず古いユニットバスに入る。この時期の京都は観光シーズンで11月に入ってから宿を取るのは難しい。ちょっと不便だけど、まあ良いかと予約した宿、今時、めずらしくテレビもない部屋だった。次の作品のために草稿を描くつもりだったけど、暖房を入れて暖かくしたら睡魔に襲われてしまった。

早く寝たせいで5時半に目覚めてしまった。外はまだ暗い。うとうとしているうちに徐々に明るくなってきた。と。。
あれー!これは!?と窓の外に現われた光景にびっくり!窓を開けて、身を乗り出す。

思いがけない光景だった。急いで着替えて、フロントに行く。
この景色がよく見える場所に行きたいのだけど、どう行くのが良いの?と訊ねると
三階の非常口から行くのが良いでしょうと。

その非常口を開けるとまたまた予期しない光景が待ってました。

これって能舞台ではないか。どういうことなんだろう?
この宿、どう見ても洋館なんだけど、妙なミスマッチに首を傾げながら進む。

このガラスの波打つような状態、かなり古い。。けど、能舞台が造られた後に入れたような気もする。

能舞台の向こうに美しい樹々が見えている。そのまま進む。
この能舞台の家屋のための門があり、そこから能舞台のある玄関までの通路に出た。

裏山を背にした空間に広がる樹々の美しさに息をのむ。

足元にも。。。

見上げて葉の色の重なりにうっとり!静かな時がながれていく。

もういちど庭に戻ると能舞台の庭に入る手前に下に向かう道がある。
進むと外待合の腰掛があり、その目線の先に茶室があった。

能舞台の庭もよく手入れしてあった。ここの庭もそうだ。使われているのだろう。

茶室の先を降りるとそこは私の部屋から見えた場所だった。二階になる。こちらの施設はどうみても洋館なのだ。

フロントに行き、このミスマッチについて訊ねた。
能舞台は秀吉の豊公三百年祭の時(明治時代)に建てられたものでそれが廻り回ってここに。個人所有だったけど、売りに出された時に地続きなので購入し、茶室も能舞台も使われているということだった。あのガラスも三百年祭以後に入れられたという。そういうことかと納得する。

せっかく早起きしたので周囲の散歩に出かけた。
曼殊院が近くて、その周囲は朝の散歩に来た人、カメラを担いでいる人が疎らにいるだけでまだ観光客がいない。

なかなかいい散歩道だった。

曼殊院の参道

曼殊院の前の神社から見えた景色

歩きながら、遠くを見れば、向こうの山が。。京都は山に囲まれているのだったと思う。

宿に帰って正面横から見るとまさに裏は山。そして洋館。

急に冷え込んだおかげで思いがけない美しさに浸れてとても幸せな朝だった。