Monthly Archives: 9月 2012

まいにち

今日の空。

このところ、織り続けている。あたりまえのことなんだけど。。。
ずいぶん長い間、織りに集中できなかった。大げさに言えば、何かをもとめて、迷う日々とでもいうのでしょうか。

たまたまなんだけど、石内都さんの「ひろしま」という作品展がカナダのバンクーバーで開催され、それを追って一年間ほど、日本で生まれ育ったアメリカ人のドキュメンタリー監督が撮った映像が放映された。が、それを観たわけではなく、次の日、石内都、ドキュメンタリー監督リンダホークランド、田口ランディの対談を観たのです。惹き付けられるものがありました。

2005年のベネチアビエンナーレで石内都の作品を初めて観ました。お母さんの下着など。。下着から伝わる存在感があって、衝撃的でした。今でもその衝撃的な感覚を覚えてます。

早速、石内都の『ひろしま』という写真集と田口ランディという作家の本を買い求めました。

『ひろしま』はその日、戦争のさなかでも目一杯のオシャレをして出かけた人たちが着ていた服などが美しく撮られてます。
その服からその人の存在が伝わってくるのです。一瞬で消えてしまった人。。。他人事ではない現実。無情感。

田口ランディは自らの疑問に対して詳細に調査しながら切り込んでいく姿勢がいいのです。
彼女の対談本の中で目を引いたのが板橋興宗というお坊さんでした。
私が次に手にしたのは板橋興宗和尚の著書、いくつかでした。
救われるということがあるとすれば、私はこの方に救われました。

織ることが苦痛ではなくなりました。今までは苦痛でした。
それはよけいなことを考えるから、自分で苦痛を生んでいたのです。
織ることができるのだから、それは嬉しいことです。だから何もよけいなことは考えず、織れば良い!

ということで織りだすと、あらあら怠けていたおつりが一杯あるじゃない。。。
こうした方が良いとか、今度はこうしようとか、いろいろ面白くなってます。

ある方から精神科のクリニックの壁にかける織物がほしいと言われて、それならばと植物染料で染めた糸を使って可愛い作品を作ってみました。優しい色あいが患者さんを和ませられたら良いです。この下の写真です。(もっと柔らかい色調なんですが。。写真が。。)もう一枚との二枚組です。これらは私の手元を離れました。

今も織は進行中です。

西日本は雨ですね〜。こちらは風が強いですが雨は降らず。。。でも空は不安定です。
今の空!

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