日々の制作に関して

長い一本の糸が織るという作業によって、一枚の布になる。これを体験した時、感動しました。今度はこんな着物を作ってみたい。こんな服地はどうかと家族を念頭において織り続けました。

ある日、思いました。織るってことをもっと知りたい。
他の織物は?

そんな時、本屋で織り方などが幾つも載っている面白い本を見つけました。それが京都造形芸術大学通信の教科書でした。で、即、入学しました。

けど、スクーリングや課題をこなすうちに、芸術という分野での染織とはという疑問が立ちふさがってしまいました。私は何をしたくて、芸術大学に入ったのかという基本的なところで悩んでしまったのです。在学中は悩みっぱなしでした。

織りで何かを表現するということは難しかったです。なによりも課題というものが先にある。課題で何かを表現することは外から与えられたもので自分の内なる切なる思いではない。そうしたい願望がないから気持ちが入らなかったのですが。

学ぶということは切なる思いがあってこそ、いっそう成果が上がるものです。なんとなく入学してしまって、「学ぶ」ということ自体に翻弄されていたとも言えるのです。大学ではよく知らなかった芸術のこと、染織以外の美術のこと、いろいろと学びました。それは実に興味深い講義でした。

それでも何はともあれ、第二の学生時代は楽しく有意義な時間でした。
それに芸術としての染織の基礎は学んだわけで、それは良かったと思ってます。

今はいいな!と感じたものをスケッチしたり、写真に撮ったり、色の組み合わせを楽しんだり、そんなことしているうちに、こんなの織ってみたら、どうかなって。

そこから織りの基本、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が交差する形を考えて、織りに合ったデザインにしています。

織りだからの面白い技法とかを自在に織り上げられたら、どんなに良いかと思います。そして自分らしさが見えてくると良いな〜と思ってます。